長期保存のためのフォーマット
2018年8月、米国議会図書館(LC)は、長期保存のための推奨フォーマットのガイド“Recommended Formats Statement”の2018-2019年版を公開しました。(国立国会図書館
カレントアウェアネス・ポータル)
このガイドは電子データに関するものだけではなく、対象は紙、フィルム、光ディスクなど幅広いものです。この中で、推奨フォーマットのほかに、これらに付与すべきメタデータも指定しています。
イメージ画像の推奨フォーマットとしては、1.TIFF、2.JPEG2000、3.PNG、4.JPEG となっており、当然でもありますが、2014年に米国公文書館が出している推奨フォーマットとほぼ同一のものです。これに対して、日本の国立国会図書館の「資料デジタル化の手引 2017年版」では TIFFをデファクトスタンダードとし。比較的高品質・高圧縮であることから、JPEG 2000も推奨するとしているほか、用途に応じてGIF、PNG、JPEG又はPDFの画像フォーマットから選択する場合もあると、GIFを選ぶなど、多少の違いが見受けられます。いずれにおいてもTIFFがもっとも推奨されています。但し、これは保存用の場合であり、提供用にはJPEG2000、JPEGのほかPDFがあげられています。
ここで思い出されるのが、あるスキャナーメーカーの方が、TIFFには方言がありすぎるので、絶対に使ってはいけないと強調されていたことです。このメーカーのスキャナーに標準で搭載されているソフトでは、PDFとJPEGでしか出力されないようになっており、一度PDFで取り込んだ後、TIFFに変換するしかないようです。