富士山測候所の日誌を廃棄
毎日新聞が2018年8月10日に、「富士山測候所 日誌を廃棄 68年間つづった貴重な40冊」と報じました。これは「カンテラ日誌」のタイトルで、測候所が山頂に移転した1936年から無人化された2004年まで書き継がれたもので、東京管区気象台に保管されていましたが、昨年11月以降に「文書整理の一環」で廃棄していたとのことです。
「毎日の出来事や感想を個人的に書き留めたもの。職務ではなく、行政文書に当たらない。」と判断して、他の行政文書と一緒に溶解処分したとのことです。業務ではなく私的な文書であり、行政文書(公文書)にはならないでしょうが、安易に廃棄してしまうのは、いかがなものかと思います。
ほかの人に読んでもらうことを意識せず、見たまま、感じたままを淡々と書き綴ったものは、下手に脚色したものに比べ、より心に響くものがあり、歴史的には一級の資料でしょう。このようなものは廃棄せず、公文書館や博物館などに移すなどして保存してほしいものです。