4.書類の整理
4-4.書類の分類 (旧「ファイリングの部屋」アーカイブ)

ファイリングの部屋
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これまで hi-ho.ne.jp で公開していた「ファイリングの部屋」を、この新しいドメイン(filingroom..jp)にもコピーしました。不要と思われるページは削除していますが、内容はそのままです。
従来のアドレスにも、当面は残しておきますが、できるだけこちらを利用していただければ幸いです。

 

政府は情報公開法の施行にあたり、「行政文書の管理方策に関するガイドライン」を平成12年2月に公表しました。
この中で行政文書の分類の基準として、大分類・中分類・小分類の3段階のツリー構造にするものとし、分類の方法として、次のような方法(またはこれらを組み合わせた方法)が考えられるとする、としています。

それぞれには、ガイドラインに書かれている説明そのままと、いくらかのコメントをつけます。

 
  1)内容(主題)別
    行政文書に書かれている内容(主題)をとらえて、その内容(主題)ごとにまとめる方法(例:○○制度各国調査結果ファイル、○○審議会議事録ファイル等)
     
  2)形式別
   

行政文書の内容や相手方とは関係なく、その形式をとらえてまとめる方法(例:○○課例規ファイル、○○関係照会・回答ファイル等)

行政ではよく使われる形式かもしれませんが、一般の企業では規則・規定集などのほかは、あまり使われない方法です。FAX受信記録などをまとめてファイリングするときなどは、内容を無視して綴じるだけでよいため非常に簡単ですが、特定の書類を捜すことは困難な仕事となります。

     
  3)様式・標題別
    帳票類や伝票類のように、行政文書の様式・標題が定められている場合に、その標題をそのままファイル名称とし、まとめる方法(例:○○申請書ファイル、閲覧申出書ファイル、○○届書ファイル等)
     
  4)案件(一件)別
   

許認可の申請から処分まで、工事の計画から完了までの行政文書など、一つの案件に係る行政文書を順序立ててまとめる方法(例:○○許可(認可)一件ファイル、○○訴訟一件ファイル等)

特定のプロジェクトに関する書類をまとめて整理する方法です。特許の出願から登録、異議申立てに対応する書類なども含め、一括してファイリングすることもこれに該当します。

     
  5)相手方別
   

行政文書に係る提供者、提出先等の相手方をとらえて、その相手方ごとにまとめる方法(例:法人台帳(特殊法人、事業者等)、国会提出・説明資料ファイル等)

顧客別に営業資料を整理しておけば、その顧客の動きを見直したりすることで、今後の営業戦略を立てるときなどに便利です。官庁への提出資料を一元管理ことも有用です。

     
  6)時期別
   

同種の内容の行政文書を一定の期間ごとにまとめる方法(例:○年○月相談案件ファイル、○年○月支払書ファイル等)

この方法は、人事や経理、購買部門でよく採用される方法ですが、ほかに、工場の運転記録、品質管理記録などをまとめるときに便利な方法です。

これらの方法またはこれらを組み合わせた方法が考えられるとしていますが、常識的に考えても、この1つの方法だけで分類できるはずはありません。大分類を案件別、中分類を内容別、小分類を相手方別や時期別にするなど、組合せることは必須です。
どのような組合せが一番いいかは、それぞれの組織によって違います。どのような分類が便利かは簡単に決められそうですが、多数の人が同時に利用するファイルは、人によっても重要度、書類に対する見方などが違うため、分類方法を決めるときには十分な検討が必要です。
組織の中で決めるときには、十分に内容を理解していないくせに、声の大きい人に従ってしまうことが起こりがちです。また、素人が寄り集まって考えているだけでは、ベストな方法に行きつくことは難しいため、ファイリングコンサルタントに依頼することも1つの選択肢です。

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Updated on 2013/09/28